シンプルなパスケースの作り方をチュートリアル形式で記載します。
また、ここではカードケースとして特徴的な指穴のあけ方についても解説します。
ここで作るパスケース
ここでは、以下の写真のようなシンプルなパスケースの作り方を記載します。
型紙を準備する
本サイトの型紙からパスケースの型紙をダウンロードします。
パスケースの型紙
以下の基本技法に従い、型紙を印刷して、型紙に貼り付け、切り出しを行います。
参考にする基本技法
型紙を用意する
革を裁断する
型紙を当てて、丸ギリで革を裁断する跡をけがき、革を裁断します。
皮が薄い場合は本体Aを張り合わせた方がよりしっかりとした出来になるため、本体Aを裏表2枚分切り離します。
今回のパスケースでは、本体Aを二枚切り出し、裏面を張り合わせます。
本体Bの指穴は、別たちであけてもよいですが、後述で皮ポンチを使った開け方を紹介しています。
参考にする基本技法
けがく
裁断
トコを処理する
トコノール(トコ処理剤)を使い、トコを滑らかにします。
処理するトコは、本体Bの裏側です。
本体Aを革1枚で作る場合は、本体Aの裏側もトコ処理を行います。
革2枚で作る場合は、後で裏面同士の張り合わせを行うため、トコ処理は必要ありません。
参考にする基本技法
トコ処理
指穴をあける
指穴を開けるには、別たちを使ってもよいですが、皮ポンチを使って開けることができます。
指穴は皮の真ん中に比較的小さな穴を開けるため、綺麗に開けようとするのは難しいです。
そのため、以下のような皮ポンチを使います。
開け方は、以下の手順の通りです。 最初に指穴の端となる部分を皮ポンチで丸く切り取ります。
次に開けた2つの穴を別たちでつなぐように、真ん中の部分を切り出します。
コバを処理する
縫い合わせると磨きづらいコバを最初に処理します。
パスケースの場合は、指穴と、カードの取りだし口です。
サンドスティックでならしてから、トコノールをつけてヘラ磨きで磨きます。
参考にする基本技法
コバを磨く
張り合わせる
本体Aと本体Bを張り合わせます。
縫い代を端から5mmほどサンドスティックで荒らします。
荒らした部分にサイビノールをヘラで塗り、貼付けます。
参考にする基本技法
張り合わせる
縫い穴を空けて、縫い合わせる
ヘラ付きヘリ磨きで、縫い線を引きます。
縫い始め、縫い終わり、角に基点となる穴を丸ギリで空けます。
縫い線に沿って、ヒシ目打ちで縫い穴をあけ、縫い合わせます。
カードの取りだし口が丈夫になるように、取りだし口では折り返し縫います。
仕上げのコバ磨き
仕上げのためにコバを磨きます。
サンドスティックでならしてから、トコノールで磨きます。
参考にする基本技法
コバを磨く
完成
仕上げ終わったら完成です。 定期券を入れて、状態を確認しましょう。