レザクラ。

ブックカバーを作る

Pocket

ハギレ革でも作りやすいブックカバーの作り方を掲載します。
ブックカバーは、簡単ですが、レザークラフトの基本技能をすべて含んでいます。初心者が最初に作るものとしては最適です。


型紙を作る

本サイトの型紙からブックカバーの型紙をダウンロードします。
ブックカバーの型紙

参考にする基本技法
型紙を用意する

型紙を用意したら、革を裁断する前に、切り取り方を確認しておきましょう。革の上に型紙を置いて、裁断する箇所を確認します。
この時、ブックカバーの背表紙の曲がりやすさも確認するとよいです。
一見均一な革でも、革の曲がりやすい方と曲がりにくい方向があります。
よくわからない場合は、そこまで気にしなくてもよいです。

00138


革を裁断する

型紙を当てて、丸ギリで革をけがき、革を裁断します。

参考にする基本技法
けがく
裁断

型紙に合わせて、けがきます。

00139

けがいた跡を別たちで裁断します。
ブックカバーは、直線でできているため、別たちを寝かせてまっすぐ切る方がよいです。

00140


トコを処理する

トコノール(トコ処理剤)を使い、トコを滑らかにします。

参考にする基本技法
トコ処理

ここでは、裁断した革のすべてのトコに対して、トコ処理を行います。

00141


コバを処理する

縫い合わせると磨きづらいコバを最初に処理します。

参考にする基本技法
コバを磨く

ブックカバーの場合は、赤線の本を差し込む口の部分のみです。
本を挟んで閉じたら、見えない場所なので、面倒くさい場合はやらなてもよいです。

00154

裏表紙のコバをサンドスティックでならします。
00142

磨いた箇所に、トコノールをつけてヘラ磨きで磨きます。

00143

00144


張り合わせる

縫い代を端から5mmほどサンドスティックで荒らします。
荒らした部分にサイビノールをヘラで塗り、貼付けます。

参考にする基本技法
張り合わせる

裏表紙のコバを5mmだけサンドスティックで縫い代を荒らします。
塗ったら見えなくなるところなので、5mmにそれほどこだわらなくてもよいです。

00145

荒らした面に、サイビノールをつけます。
サイビノールはつけすぎると、本が入らなくなるので、端から5mm内には納めましょう。

00146

ブックカバーの表紙に、背表紙を2枚貼り付けます。
完全にくっつくまで待ちます。密着するように本を上から置いてもよいです。

00147


縫い穴を空けて、縫い合わせる

いよいよ縫い合わせです。
直線を縫うだけですので簡単です、

参考にする基本技法
縫い穴を空ける
縫い合わせる

最初に、ヘラ付きヘリ磨きで、縫い線を引きます。
縫い線は表紙を一周ぐるりと囲むように引きます。
次に縫い始め、縫い終わり、角に基点となる穴を丸ギリで空けます。

00148

縫い線に沿って、ヒシ目打ちで縫い穴をあけ、縫い合わせます。

00149

穴を開けたら、縫い付けるだけです。
革の合わせ目は縫い返して丈夫にするのを忘れないようにしましょう。
00150


仕上げのコバ磨き

仕上げのためにコバを磨きます。
サンドスティックでならしてから、トコノールで磨きます。

参考にする基本技法
コバを磨く

縫い合わせた跡のコバがそろっていない場合は、粗めのサンドスティックでならします。最後は、目の細かい方でならしておきましょう。
縫い終わってガタガタに見えたものの、最後のコバ磨きで揃えることで、見た目がよくなります。ここは丁寧に行いましょう。

00151

ならしたら、最後にトコノールを塗って磨きます。

00152


完成

コバを磨き、仕上げ終わったら完成です。
最後には、本を入れて、状態を確認しましょう。

00153

Pocket